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2018年 03月 08日
※写真をクリックすると、拡大してご覧いただけます。 長野県・茅野市、八ヶ岳にて 八ヶ岳の北端、北横岳からの展望。 最高峰・赤岳などが連なる八ヶ岳南部が、よく見渡せる。 八ヶ岳の、とある山小屋の話。 経営者、いわゆる山小屋の親爺は、かなり個性的だった。 夕食時に、何処からともなく、酒が出てきて、タダで宿泊者に、振る舞う。 もちろん、親爺も呑む。 大量に浴びるように。 次第に呂律が回らなくなり、グデングデンに酔っぱらうまで。 夕食というよりも、宴会に近い。 どうやって、後かたづけをするのか、不思議。 いつも小屋にいる常連だか、居候みたいな人が、片づけていたのかもしれない。 親爺の高校生の子が、酔っぱらう姿を見て、 「あんな風には、なりたくない」 「親だと思いたくない」 と嫌悪感たっぷりに、呟いていた。 おそらく、毎日のように、酒を浴びていたのだろう。 何時だったか、冬に小屋の横でテントを張ったことがある。 夜、お手洗いを借りに山小屋に入った。 その山小屋には、正式な野営場はない。 国定公園の中だから、厳密には野営場以外では、天幕を張ってはいけない。 しかし、小屋が混んでいたので、特別に許可してもらい、横に張らせて貰った。 正式な野営場ではないから、お代はいらないという。 そんな、僕が「宴会場」の近くを通り、テントへ戻ろうとすると、声をかけられた。 夕食を少し多く作り過ぎたから、食べてけと。 客でもないのに、お金も払っていないのに。 有り難く、湯気を上げた鍋物を頂く。 寒いテントで凍えるのを、案じてくれたのだろう。 そして、プライドを傷つけないように、「作りすぎたから」と言って。 一度、親爺の車に乗せて貰ったことがある。 山から下り、たまたま、一緒になったから、駅まで乗っていけと。 滅茶苦茶な運転だった。 雪のアイスバーンを、かっ飛ばす。 生きた心地がしない。 山で遭難せずに下ったというのに、我が人生、これで終わりか、というカーチェイスのような運転だった。 左折する交差点が、赤信号だった。 左にはガソリンスタンド。 猛スピードで、ガソリンスタンドに突っ込み、そのまま、交差する道路へ抜けた。 スタンドの店員は、呆気にとられていた。 途中で、蕎麦屋へ寄ろうという。 蕎麦をすすり、勘定の段になると。 「俺の島」だから、俺が払うと言って、頑として聞かない。 商売で山小屋をしているとは思えない、そういう、人だった。 今は、その山小屋は、息子さんが継いだ。 そう、高校生だった彼、である。 「あんな風になりたくない」という信条通り、「まとも」な小屋となった。 例えば、宿泊者でなければ、15分で数百円の休憩料を請求する。 サービスの対価は、キチンと頂く、という真っ当なビジネスの小屋である。 山小屋には、 「ストーブの近くで物を、乾かさないでください」 「小屋の近くで、立ち小便をしないでください」 みたいな「べからず」がベタベタ張ってある。 まあ、火事になったら困るし、不衛生なのも困る。 至極、真っ当な主張であろう。 なんとなく、皮肉めいた書き方になった。 いや、批判するつもりなど、ないのだ。 世の中には実際、非常識な人が多いし、それが元で、諸種のトラブルがあるのだから。 でも、親子で、これだけ違うとのが面白いな、と思う。 親の背中を見て、というか、反面教師として、信念を貫いたのだろうか。 滅茶苦茶だった頃も、妙に懐かしい。 まあ、交通ルールはもう少し、守った方が良いと思うが。
by small-talk
| 2018-03-08 20:14
| 上信越の山
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Comments(14)
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kochira703 at 2018-03-08 21:12
豪傑の親爺さんの姿を反面教師にして、合理的な2代目経営者になったのでしょうね。
でも山を愛する父親の後ろ姿はちゃんと見ていたのではないかと。 息子さんには山小屋を捨てて出ていく道もあったのですから。 掌編小説のような、面白いお話でした。
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at 2018-03-08 21:33
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
食事は、餌のようであるよりは、毎度、祭りを目指すべきです。
その2代目さんはお幾つなのでしょうか。 彼の年齢でも変わって来ることがあるのかもね。 長い目で見てみましょう。 斑尾高原のペンションの息子と知り合いまして、車に乗せてもらったことがあります。 ハッキリ言って、ラリーカーです。 ロールバーが入り、余分なものは取っ払ってありました。 東京まで何分でゆけるか、彼等には大事なことのようでした。
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takeshi_kanazaw at 2018-03-08 21:43
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umi_bari at 2018-03-08 21:50
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small-talk at 2018-03-08 22:28
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small-talk at 2018-03-08 22:29
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small-talk at 2018-03-08 22:32
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small-talk at 2018-03-08 22:35
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small-talk at 2018-03-08 22:51
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sternenlied3 at 2018-03-08 23:59
山小屋の親爺さんのエピソード、興味深く拝読しました。
本能で生きてる野性味のある方ですが、人情も豊かで、 こういうタイプの方が魅力を感じてしまいます^^ 国木田独歩なら、「忘れえぬ人々」にこの方を書き加えるでしょうね。
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small-talk at 2018-03-09 07:30
sternenlied3さん、いらっしゃいませ。
最近のほうれん草と人間は、アクが少なくなりましたからね(笑)
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bajiao1313 at 2018-03-27 15:52
この話、北横〇〇テじゃないですか?
なつかしいな。昔冬に何回も行きましたよ。 大人になった息子もいて写真を撮ってくれました。 そう、夜の宴会はすごかった。 ぼたん鍋が食べきれないほど出て、一升瓶が回されて、 茶碗で飲んで、すごく愉快だったなぁ。 山の居酒屋だった。 なつかしいなあ。 親父さん、まだ生きているかなと思っていました。
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small-talk at 2018-03-27 23:44
bajiao1313さん、いらっしゃいませ。
少々ヤバ目の話も書きましたから、肯定はしませんが、否定もしません(笑) 何年か前、ボッカをなさっている姿を見ましたが、今はどうなさっているのでしょうね。
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