当ブログについて
カテゴリ
全体 -初めていらした方へ- 北海道 東北 北アルプス 上信越の山 首都圏 東京 関東 上州 甲信越 北陸 東海 近畿 中国地方 四国 九州 影のシリーズ 東京の滝 近畿 送電線シリーズ コンピュータの話題 その他 タグ
山(1580)
植物(1144) 郊外(914) 森(532) 朝日・夕日(468) 歴史・文化(281) 雪(254) 建築物(230) 都市(224) 川(189) 海(179) 湖沼(153) 紅葉(129) 夜景(110) 滝(86) 動物(75) 街(67) 乗り物(66) 島(41) おいしい食べ物(4) 以前の記事
記事ランキング
最新のコメント
フォロー中のブログ
「料理と趣味の部屋」 BAGUS! 但馬・写真日和 白金の森から ヒトは猫のペットである DTPサムライのブログ 未来はみじん切りのタマネギ ◎Minami-Alps... ハンマー音頭の写真日記 野のものたちの記憶 窓辺にて ローリングウエスト(^-... さぬき写真工房 にごろぶなの歌 写録番外編 さいたま日記 小さな森の写真館 (a ... BLACK BEANS ... Black Face S... 70410 日記のような写真を Life with Leica S H O P H O T O HarQ Photogr... Silver Oblivion toriko 風の通る庭 光と影をおいかけて 徒然なるままに 春の歌 春の香り くろねこのぶらり春夏秋冬 日記のような写真を2 そらいろのパレット 幸せごはんのJazzかげん シンシアの部屋 木陰のアムゼル2号庵 Soul Eyes 木陰のアムゼル3号庵 バリ島大好き 四月の魚 馬鹿の皮 画像一覧
|
2011年 07月 30日
青森県・深浦町、白神山にて。 梅雨に後戻りしてしまった空模様。 新潟や福島では記録的な豪雨を観測したという。 いつもならば、夏の真っ盛りともいえるこの時期なのに、東京でも涼しいくらいだ。 「寒サノ夏ハオロオロ歩キ」 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節だ。 寒サノ夏、とは? 最初に読んだ時、新潟で生まれ関東で育った僕は、不思議な気がした。 新潟も関東も、夏は暑いものと決まっている。 東北の太平洋側では夏でも「やませ」と呼ばれる北東風が吹く。 これは、北の冷たい高気圧から吹き出される冷たい風だ。 この風が吹くと、「寒サノ夏」になってしまい、深刻な冷害を引き起こす。 まだ、品種改良の進んでいない昭和初期までは、農作物が軒並み不作となる。 明治35年には、作況指数が39%という凄まじい大凶作が起きたそうだ。 賢治は北上川で、赤ん坊が流れているのを見たという。 赤子を育てられない貧困が、そこにはあった。 捨てた親は、一生罪を背負って生きたであろう。 賢治が農学校教師となった背景には、そんな時代を打開したい気持ちがあったのだと思う。 そして、豊潤な生活をしている僕らに、赤子を捨てた親を責める資格はあるのだろうか。 ところで「やませ」は、分水嶺を越え日本海側へ到達する時には、暖かく乾いた風に変わる。 だから、「やませ」が吹くと、日本海側では豊作となる。 昔から、日本海側の地方に、米の名産地が多いのも頷ける。 分水嶺は、生活の運命を決める分水嶺でもあったのだ。
by small-talk
| 2011-07-30 10:08
| 東北
|
Comments(12)
この週末は、どこにいらっしゃるのでしょう。
新潟の雨は凄かったですね。 「嬰児殺し」というものがたくさん行なわれたと言います。 川に流すというのは、生きているうちに流すのでしょうか。 とどめを刺さないのであれば、どこかで川から拾われることを、 微かな望みとしたのかもしれませんね。 わたしも、デンデラ野へ棄老される歳となりました。 貧しい国ですね。 東京の明日、とても寒いそうです。
0
Commented
by
jbl4312t at 2011-07-31 00:54
こんばんは。
いつも思慮深いお話を尊敬の気持ちで伺っています。 それにしても不順な天候が続いていますね。 何かとても大切な自然界のバランスが崩れてしまっているような気がします。 北岳、いいですね! sirabiso
Commented
by
doronko-tonchan at 2011-07-31 08:56
川を死体が流れるのはガンジス川のようですね。
しかし理由が違います。 姥捨てのような口減らしが本当にあったといいますね。 雨ニモ負ケズはいかにも貧しい食生活を窺い知ることが できます。希望と現実のギャップが現れてます。 そういうものになりたいと思うのは私も同じですが・・・
Commented
by
rollingwest at 2011-07-31 18:09
小生も6年前に白神山地や深浦に行きましたがこの光景と同じ全てガスの中でした。やはりブナの木は真っ青な青空に映えますね。今日の東京は涼しかったので東北はもっと気温が上がらなかったのでしょうね。
Commented
by
hanmaondo at 2011-07-31 18:22
白神山地には、何度か行かれているようですね。
アプローチが大変そうなところ、と理解してい ますが、いかがでしょうか。 ヤマセのことを考えると、江戸時代の東北の農民 たちが気の毒になります。米にこだわりすぎている と思いますが、米本位で生きている支配階級の武士 が他の転作を許さなかったでしょうから。言ってみ れば飢饉はほとんど人災ではなかったかと考えます。 ところで「月と影」は素晴らしい写真ですね。足しげく 山に通っていないと、それも実際登らないと、更に言えば small-talk さんのように写真好きでないと撮れない写真 ですね。人生の宝物で是非パネルにして飾ってやってく ださい。それが自然への感謝の気持ちの意思表示になる のでは、と愚考いたします。
Commented
by
small-talk at 2011-07-31 19:56
Commented
by
small-talk at 2011-07-31 19:59
jbl4312tさん、いらっしゃいませ。
昔から天災はあったので、人間の営みとは別の次元の話なのかもしれませんが、川や森の保水能力が低下しているのも被害を大きくしているのかもしれませんね。
Commented
by
small-talk at 2011-07-31 20:01
doronko-tonchanさん、いらっしゃいませ。
宮沢賢治自身は裕福な家庭で生まれ育っていますから、ある種の罪悪感が、あのストイックな「雨ニモマケズ」を生んだのかもしれませんね。
Commented
by
small-talk at 2011-07-31 20:02
rollingwestさん、いらっしゃいませ。
確かに歩いて気持ちが良いのは晴れた日なのですが、しっとりとした雨の日の方が、写真的には向いているのかもしれません。
Commented
by
small-talk at 2011-07-31 20:05
hanmaondoさん、いらっしゃいませ。
白神は一度だけです。 少し前の写真を引っ張ってきました。 確かに江戸時代は「金本位制」ならぬ、石高で経済力を計る「米本位制」ですからね。 東北は、亜寒帯に適した作物をもっと育てるべきだったのかもしれませんね。
Commented
by
jean
at 2011-08-02 18:37
x
うん。この空気を手ですくって顔を洗ってみたい。そしてこの中で昼寝をしたい。マイナスイオンたっぷりだろうな。
Commented
by
small-talk at 2011-08-02 21:30
jeanさん、いらっしゃいませ。
夢を壊すようで申し訳ありませんが、この写真を撮った日はかなり雨足が強かったのです。 雨粒を手ですくって顔を洗うのは可能ですが、昼寝をしたら、冷温症で命が危ぶまれます(笑)
|
ファン申請 |
||