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2012年 09月 19日
山梨県・南アルプス市、北岳にて。 山の中腹にある山小屋に泊まった。 北岳には数回登っているが、この小屋は初めて。 稜線の山小屋のように大パノラマこそ広がらないが、西の空は開けて夕焼けが望まれる。 早めの夕食を済ました宿泊客がゾロゾロと外に出る。 小屋に備え付けのサンダルで、さも自宅近くの近所のコンビニにでも出かけるかのように。 山は何かと緊張感を強いられる。 雨ニモマケズ、風ニモマケズ、雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ、ではないが、それが例えハイキングだとしても、文明の支援から遠い場所を歩くのは、なかなかシンドイ。 でも、ここは森に囲まれた小屋の近くだ。 天気が良いので雨は降っていないし、風も木々に阻まれている。 沢沿いではないので雪はなく、山の夕刻は「夏ノ暑サ」とも無縁だ。 つまり、すこぶる快適なのだ。 昼間、炎天下を歩いた疲れを癒すように、長閑な景色を眺め、そしてまどろむ。 だから、皆良い顔をしている。優しくなれい筈など、ない。 近くの池に夕日が映る。 少し怠い筋肉も、なぜか心地よい。 そろそろ、日が沈む。 良い一日が、終わろうとしていた。
by small-talk
| 2012-09-19 21:16
| 甲信越
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Comments(4)
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kochira703 at 2012-09-19 22:13
本当に「優しい夕べ」の色が「良い一日」を物語っていますね。
こんな幸せな時間と空間に身を置いてみたいものです。
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takeshi_kanazaw at 2012-09-20 03:30
貴兄のブログを拝見して何時も思うのですが。
写真の目線に感心するのは勿論ですが、題名とコメントがいいですね。 「優しい夕べ」 の題名には力みがない。 素直に出た言葉でしょうか。 コメントはどこか随筆風、イヤ、これは随筆ですね・・・。 「皆良い顔をしている」 というのが、キーワード になってるかな・・・。
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small-talk at 2012-09-21 07:25
kochira703さん、いらっしゃいませ。
山だけではなく生活の場にも、きっとこんな時間はありますよ。
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small-talk at 2012-09-21 07:27
takeshi_kanazawさん、いらっしゃいませ。
「優しい夕べ」のタイトルは、倉本聰さんの「優しい時間」のオマージュです。
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