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2018年 03月 15日
バージンスノーの、足跡。 「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」 高村光太郎の世界が、雪面に広がる。 僕の勝手な思いこみ、かもしれないが。 高村光太郎が好きな人は、宮沢賢治も好きだと思う。 賢治が他界した翌日、遺族が、賢治を偲ぶ文人の集いに、トランク一杯の未発表原稿を、持ち込んだという。 その中に手帳があり、「雨ニモマケズ」が見つかる。 その場に、高村光太郎もいたのである。 賢治は、生前から評価の高い作家ではなかった。 生前に出版されたのは、自費出版の2作品のみ。 「注文の多い料理店」と「春の修羅」。 「春の修羅」は、かの「永訣の朝」も収録した、妹トシの追悼詩集、のようなものである。 賢治が偉人であることは、間違いない。 でも、得てして、偉人は美化され過ぎてしまう。 偉人とは、聖人君子でもないし、人格者である必要もない。 彼は、家族、とりわけ父親との大きな葛藤・確執があった。 賢治の父は、古着屋、今で言うところの質屋。 当時は、一種の高利貸しだった。 農民相手の高利貸しが、理想主義の賢治とでは、相容れない。 そのような中、妹のトシだけが、彼の理解者であった。 作品としての「永訣の朝」は、純粋な兄弟愛だろう。 僕もこれ以上、哀しく美しい詩はないと思う。 でも、現実は、己の唯一無二の理解者への、追悼なのだろう。 あるいは、とどの詰まり、ある種の自己愛、なのかもしれない。 光太郎も、父親・高村光雲との確執があった。 弟子を沢山抱え、頭領のような仏師だった光雲。 片や、ロダンに影響され、孤高の芸術を志す、光太郎。 芸術に対するスタンスが、まるで違う。 世襲と師弟制度の父と、束縛を嫌う光太郎。 大きな確執があったことは、想像に難くない。 そんな光太郎の理解者は、妻の智恵子だった。 賢治と、とてもよく似た、境遇。 そして、光太郎は、賢治を敬愛していた。 作風こそ違うが、光太郎の「智恵子抄」は、賢治の「永訣の朝」にインスパイアされた詩、なのだろう。 そして。 「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」 とは、父に宛てたメッセージであり、アンチテーゼなのだろうか。
by small-talk
| 2018-03-15 21:00
| 上信越の山
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Comments(9)
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dacha883 at 2018-03-15 23:26
こんばんは。
見事な足後ですね。 一瞬ためらいの後、右に向かっていますね。 木の陰の配置が心憎いです。
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sternenlied3 at 2018-03-16 03:48
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small-talk at 2018-03-16 07:37
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small-talk at 2018-03-16 07:53
sternenlied3さん、いらっしゃいませ。
アニマルトラッキングの資料を見ると、イタチみたいなのですがね。 自信はありませんが。。 ちょっとだけ批判めいたことを書きましたが、賢治も光太郎も大好きです。
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at 2018-03-16 20:45
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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kochira703 at 2018-03-16 22:26
きれいな雪面に動物の足跡。
いつかもありましたね。あの時は枯れ枝が立っていたかな? 今回は木の影の濃淡がいいですね。 「春と修羅」は私などには難解だったし、宮沢賢治自身が難解です。 でも「永訣の朝」には心打たれました。
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small-talk at 2018-03-16 23:49
iwamotoさん、鋭いですね。
因みに、賢治は女性経験がなかっただといいます。
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small-talk at 2018-03-16 23:51
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at 2018-03-20 18:53
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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